住宅業界向けのコンサルティングサービスなどを提供するラスト コンパス(大阪府大阪市)は8月5日、工務店経営者等を対象に、ALLAGI(アレジ、大阪府和泉市)の視察セミナーを開催した。大阪・兵庫で注文住宅や分譲住宅、中古マンション・中古戸建てリノベーションなどの事業を展開し、コロナ禍でも5期連続で増収増益を続けるアレジ社長・谷上元朗さんが、採用・育成・評価法など、自社の人材戦略を詳しく説明した。
アレジは1971年、谷上工務店として創業した。2007年、大手の下請けをやめて元請に転換し、3~4年で年間30棟前後を受注するまでに成長。その後、年間50棟が現実的になってくると、谷上さんは優れた人材の必要性を実感し始めた。人材確保のためには「会社の成長が必要だった」と谷上さん。「年50棟のままでは、給与も上がらず採用もできず、社員は離れていくのでは。適正に(業績を)伸ばしていくことが必要」(谷上さん)。
新卒採用ではミスマッチや辞退者を減らす工夫
同社は2021年、75人を採用した。うち28人は新卒採用だ。毎年約2000人のエントリーがあり、会社説明会に参加した1000人中30人前後を採用するという。合同説明会では新卒入社の社員による呼び込みを行ったり、エントリーした学生には電話をかけ、説明会への参加を促す。また、説明会では谷上さん自ら学生に向けて話したり、単日のインターンシップで「(同社を)いい会社だと思う学生だけが残っていく」仕組みを構築している。
さらに、内定辞退を減らすため、最終選考で・・・
この記事は新建ハウジング9月10日号 15面(2022年9月10日発行)に掲載しています。
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