人生100年時代=住宅を長く使う時代。長く使うほど財布と環境へのメリットも大きくなるため、住宅寿命を伸ばすことが大事です。木造住宅の場合、構造に使う木・木質材料をいかに腐らせないかが住宅寿命を左右します。ここでは木の腐朽の観点から構造の耐久性・住宅寿命を考えます。
神戸睦史 かんべ・むつひと
一般社団法人住まいの屋根換気壁通気研究会理事長。
換気棟・屋根役物・壁役物の専門メーカー株式会社ハウゼコ代表取締役社長。
産学共同で住宅の耐久性に関する研究・実験を続け、2014年10月に一般社団法人住まいの屋根換気壁通気研究会を設立、理事長に就任。屋根換気・壁通気による外皮の耐久性向上に関する研究に取り組む
一般社団法人住まいの屋根換気壁通気研究会理事長。
換気棟・屋根役物・壁役物の専門メーカー株式会社ハウゼコ代表取締役社長。
産学共同で住宅の耐久性に関する研究・実験を続け、2014年10月に一般社団法人住まいの屋根換気壁通気研究会を設立、理事長に就任。屋根換気・壁通気による外皮の耐久性向上に関する研究に取り組む
木は濡れたままだと腐ります。 木を腐らせる犯人の 「木材腐朽菌」 は、木に含まれる水分の割合=含水率が30%を超えると活発に活動するからです。柱や合板など構造に使われる木質材料も濡れたままだと腐ってしまい、 強度が落ちたり変形したりして耐久性にも影響します。 ここでは①雨漏り②内部結露③工事中の雨濡れの3つのリスクを紹介します。
①雨漏りリスク
「軒ゼロ住宅」 が危ない
雨漏りは屋根や壁で発生しますが、現代の新築住宅で発生頻度が高いのは屋根よりも壁からの雨漏りです。
日本の伝統的な民家は軒が大きく出ています。 これは日射を調整したり縁側を使うためでもありますが、 雨風が外壁や屋根と壁に接する部分に当たりにくくするためでもあります。雨風がこの部分に当たり続けると外壁材が劣化し雨漏りに至ったり、 防水処置が不徹底な場所から雨漏りするリスクが高まります。 最近増えているキューブ型など軒の出がほとんどない 「軒ゼロ住宅」 はこの点が心配です。・・・・・
この記事は、つくり手と住まい手が一緒に読む高断熱住宅がテーマの住宅雑誌『だん』05号に掲載しています。新建ハウジング定期購読者は、無料の電子版でお読みいただけます。
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