B/Sはやわかり
右の貸借対照表(以下B/S(ビーエス)という)から始めましょう。
B/Sは、左側が今事業につぎ込んでいるお金の一覧、右側がそのお金をだれが出しているかの一覧表です。
事業に必要なお金は4種類しかありません。
①設備・投資
②在庫
③売掛金
④お金です。
在庫は、材料や工事中の現場の材料や手間などです。工務店の場合、未成工事支出金といいます。売掛金は完成工事未収金といいます。
一方、お金を出す人は4人。
①株主(自己資本)
②仕入先(買掛金、工事未払金)
③施主(前受金、未成工事受入金)
④銀行(借入金)です。
これらがつぎ込んだお金を使って、売上と利益をあげていくのが、「事業」というゲームです。
P/Lはやわかり
ゲームの成果の電光掲示板が、左の損益計算書(以下P/L(ピーエル))です。
ピーエルは年度が始まったときは見えません。経費を使い売上が挙がるにつれて、ニョキニョキと図が伸びていきます。
ピーエルでは、
①売上
②変動費(材料と外注費)
③その差額の粗利益
④経費(固定費といいます)
⑤利益
が表示されます。
成果である1年間の儲けとしての利益は、ビーエスの右側、自己資本に注入されていきます。
ビーエスの右側を、3色の液体の入った水鉄砲のイメージでとらえてください。下に[青い液体=自己資本]、まん中に[赤い液体=借入金]、上に[黄色い液体=買掛金]と前受金があります。
[赤い液体]のところには水鉄砲の発射口があります。利益が自己資本に注入されると、上向きに圧力がかかります。いちばん上の[黄色の液体]のところには出口がありませんから、[赤色の液体]が発射口から放出されます。これが借入金返済のしくみです。
ですから借入金は利益が出ないと返せないのです。
おわかりでしょうか?ビジネスでは、お金を増やして、借金を返すのが財務の目標です。そこで、ぜがひでも利益を出すことに執着しなければならないのです。
これが、儲けてお金を残すことの、決算書の図を使ったしくみの説明です。
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