YKK AP(東京都千代田区)は8月17日、現地法人であるYKK APアメリカ社(米国ジョージア州)が、ジョージア州メーコン市に取得した敷地に新たな住宅用樹脂窓工場を建設すると発表した。10月着工、2024年1月から稼働予定。土地・建屋等を含む投資金額は約166.5億円(7月末時点)。
新工場では、樹脂素材、ガラスから、窓の加工、組立までの一貫生産体制を構築。販売エリアである米国南部6州の住宅用樹脂窓増販に向け、製造供給能力の強化と市場競争力のある製造供給体制の確立を図る。日本の樹脂窓製造ライン「APWライン」で採用している自動化技術を展開し、生産性を現行から212%とする計画。
建屋は窓から自然光を取り入れ、屋根・壁の断熱化による省エネ性能向上でCO2排出量を削減。カーボンニュートラル実現に向けて、創エネ技術の段階的な導入を検討している。また、製造ライン内や倉庫・出荷工程における重量物作業の自動化・省人化を図り、作業者が働きやすい環境を構築していく。
新工場は、高速道路のインターチェンジに近接し、主要な荷揚げ港からの交通アクセスもよい立地。建設後は、2カ所に分散しているメーコン工場の製造機能をすべて移管する予定。
YKK APアメリカ社は、旺盛な住宅需要により2021年度に過去最高の売上高を達成。重点施策に「商品戦略の強化および製造基盤強化による収益体質強化と事業規模拡大」を掲げており、今回の用地取得・新工場建設によって、さらなる拡販に向けた製造供給体制の再構築を目指す。
なお、今回の工場建設は、米国の地元行政府からも歓迎されており、ジョージア州知事は同州コミュニティと同社の関係を一層強化するものとステートメントを発信しているという。
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