住友林業(東京都千代田区)が8月10日発表した2022年12月期の第2四半期決算は、米国を中心とした海外住宅・不動産事業と木材建材事業が業績を牽引し、第2四半期として経常利益、当期純利益とも過去最高益を更新した。売上高は前期比+23.7%増の7828億円、営業利益は51.4%増の730億円、経常利益は81.0%増の936億円、純利益は70.1%増の496億円だった。国内における木材をはじめとした資材価格の高騰は、住宅建築事業のコスト増となる一方で、木材建材事業の利益増に寄与した形となった。セグメント別の木材・建材事業は、販売金額や利益率の上昇に加えて、海外製造事業の収益改善もあり増収増益に。売上高は同38.7%増の1365億円、経常利益は同157.9%増の74億円と大きく伸長した。
国内の住宅・建築事業は、戸建注文住宅の売上は伸びたものの、木材などの資材価格高騰によるコストアップの影響を受け、増収減益となった。売上高は前期比3.5%増の2559億円、経常利益は同47.1%減の59億円。
戸建注文住宅は、ZEHの普及促進や住宅のライフサイクル全体でCO2収支をマイナスにするLCCM住宅の発売など高付加価値商品を提供。価格改定もあり、受注単価が上昇し、受注金額は前年同期を上回った。デジタルツールを活用しWEBマーケティングの強化や施工の合理化を行い利益向上を図ったが、販売は、棟数・金額とも伸長した一方で、利益率はコスト高の影響で低下した。
2022年12月期の通期予想は、海外住宅・不動産事業が期初の計画を上回る業績を上げる見込みで、4月27日発表時の予想から上方修正した。売上高は1兆6130億円、経常利益は1750億円を見込む。
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