大和ハウス工業(大阪市)が8月9日発表した2023年3月期第1四半期の連結決算は、売上高が前年同期比9.5%増となる1兆77億円で2期連続の増収、営業利益は同2.1%増の596億円で3期ぶりの増益となった。一方、純利益は、資材高騰の影響を受け、同5.3%減の365億円となった。
戸建住宅事業の売り上げは、前年同期比19.0%増の1734億円(内、海外が785億円)、営業利益は同27.9%増の41億円(内、海外が45億円)。海外事業がけん引し、増収増益となった。特にアメリカが売上651億円と好調だった。一方、国内の大和ハウス(個別)については、昨年12月の営業活動自粛の影響で1~2月頃まで通常の営業活動ができず、第1四半期の営業利益は赤字となった。
昨年、一棟当たり平均約130万円の値上げを行ったが、今期は価格転嫁はせず、展示場を減らしWEBを活用するなどし、コスト削減策を進めることで対応する。需要については、こどもみらい住宅支援事業が住宅検討者の下支えとなっているとして、これを訴求しながら需要を喚起するとした。ZEHを推進し、請負と建売を合わせたZEH率は68%となった。
2023年3月期通期は、5月に公表した計画から変更なし。売上高は3.2%増の4兆5800億円、営業利益(退職数理差異の影響を除いた営業利益)は5.3%増の3500億円、純利益は3.2%減の2180億円。うち、戸建住宅事業は、売上高は前年同期比13.4%増の8900億円(内、海外4099億円)、営業利益は同30.3%増の500億円(内、海外358億円)で据え置いた。
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