住宅業界を襲っている危機の概要と、それを突破するための対策の基本を、Q&A 形式でまとめた。本稿では「集客」「営業」を解説し、その具体的な対応策を提言していく。
Q. 販促費をかけずに受注できるか?[集客営業再構築]
A.コンテンツの質を高め理想の顧客候補を集客、受注ステップ構築し契約率を高める
以前の集客は、総合展示場、TVCM、雑誌広告、チラシ、SEO対策、WEB広告など、販促費をかけて露出量を増やし集客の量を確保する「オークションマーケティング」が主流で、コストと人をかけられる大企業が有利だった。
現在は質の高いコンテンツをHP・SNS・動画、メルマガなどの無料メディアで発信すれば、興味・共感をもった理想の顧客候補がアプローチしてくれ、見学会や販売型/自宅展示場などのリアルな場で体感・確認できれば契約に至る、「クオリティーマーケティング」が可能になった。
この場合大事なのは、理想の顧客候補が興味・関心を持ってくれるコンテンツをどう充実するか、コンテンツを読み込み比較検討したうえでアプローチしてくれる受注ステップをどうつくるか、営業力を強化し契約率をどれだけ高められるかだ。もはや単純集客数や単純集客単価は指標として不適当で、新たな指標による目標値も必要になっている。
Q. 工務店は何で発信すればいいか??[集客営業再構築]
A.まずはオンラインに集中。HP・ブログ・インスタ・YouTubeはマストに
HPとブログは基礎情報を発信するツールとしてブラッシュアップを続けつつ、[図]にまとめたSNSのなかからインスタとYouTubeをマスト(必須)とし、後は得意なものを選択するのが現在の王道と言える。
HPは基礎情報、特に顧客の不安を先回りしてつぶす発信を。ブログは事例や人となりの発信、そして「コンテンツマーケティング」(p54)のツールとして。インスタは事例写真と暮らしの提案を美しく伝えるツール。
YouTubeは次項で触れる「4つのP」を伝えるツールとしても活用したい。爆発的に伸びているTikTokは、短尺の特徴を生かした活用法を開発できれば、先行者利益を得ることができる。動画コンテンツはWebにリンクを張り誘導できるのがメリット。
イーロン・マスクの買収でユーザー数増加が期待できるTwitterも再注目だ。プロ施主によるリアルな情報がやりとりされており、そこに向けた発信ツールとなる。
Q. これからSNSで何を発信すればいい?[集客営業再構築]
A.「4つのP」の発信は動画と相性がいい。特に・・・・
続きは「工務店のための危機突破読本2022」
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