日本レストルーム工業会(名古屋市)は、温水洗浄便座の国内累計出荷数が1987年の統計開始以来、6月に1億台を達成したと発表した。
温水洗浄便座は、1964年の温水洗浄機能付便器、便座の輸入販売開始をきっかけに、国産化・国内メーカーによる販売が開始。当初は主に医療機関向けだったことなどから普及が進まなかったが、1982年のテレビCM以降、認知が拡大し、本格的な普及が始まったという。年度ごとに出荷が増加し、2013年以降は400万台を超え、2022年の一般世帯の普及率は80%以上となっている。快適性が評価されたことから、オフィスビルや商業施設、ホテル、駅舎などのパブリック用途においても温水洗浄便座の採用が進められている。
近年の衛生性への関心の高まりから、欧米やアジア、中東などのさまざまな国で需要が拡大し、世界の温水洗浄便座市場は年々成長している。2020年度は北米を中心に需要が急増するなど、さらなる普及が期待できるという。同工業会では、今後も清潔・快適な温水洗浄便座を、国内外に広めていくことによって、より一層のトイレ文化の向上に貢献するとしている。
温水洗浄便座の1億台達成記念として、エピソードキャンペーンを実施。公式Twitterアカウント(@sanitary_promo)をフォローのうえ、温水洗浄便座にまつわるエピソードを「#温水便座エピソード」をつけて投稿すると、人気漫画家によるオリジナル4コマ漫画の公開+アマゾンギフト券1万円分などのプレゼントを進呈する。応募期間は8月25日まで。キャンペーン特設サイトはこちらから。
同工業会が、温水洗浄便座利用者の10代~70代の男女計2100人を対象に実施した意識調査によると、利用理由として最も多かったのは「汚れがしっかり落ち、清潔に保てる」(82%)で、「気持ちのよさ、爽快感」(48%)も約半数を占めている。また、使用継続意向については、「今後も使い続けたい」が86%、「どちらかと言えば使い続けたい」が11%となり、97%が今後も継続して使いたいと考えていることがわかった。自宅以外の施設でも「設置してあれば必ず利用している(44%)、利用することが多い(27%)」と外出先施設で使用する人が71%にのぼるなど、利用者にとってなくてはならない存在になっていることがうかがえる結果となった。
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