大和ハウス工業(大阪市)と大和リース(大阪市)、フジタ(東京都渋谷区)の3社は7月29日、建設現場向けの自走掃除ロボットを共同開発したと発表した。同ロボットにより、作業員が床の清掃作業にかかる40時間/月に相当する業務を全て自動化することが可能。掃除作業を効率化することで建設現場の働き方改革を進め、生産性向上と衛生的な職場環境の維持に貢献するとしている。
ロボットは、現場に散乱する15mm・50g程度までの砂利や小ねじ、釘、粉じんなどを清掃可能。充電式で連続4時間走行でき、移動速度は0.5m/s。1日8時間あたり約3000m2を清掃し、最大15リットル分のゴミを回収するという。
重量は約70kgだが、メインユニット・バッテリー、清掃部・タンク部、左右の各駆動ユニットの4分割にできるため、作業員による持ち運びが可能。エレベーターのない建設現場でも利用できる。
人手不足が深刻化する建設業において、安全性向上のために行う清掃業務は作業員に負担となっており、長時間労働の一因にもなっている。3社は、2021年に自走掃除ロボットの開発プロジェクトを発足。ロボット開発のノウハウを持つKYOSOテクノロジ(京都市)と連携して企画、設計、試作、検証、評価に取り組み、同ロボットを開発した。
今後、施設や部材に応じた実証実験によって改良を重ね、2023年度から3社合計30台のロボットを全国の建設現場に順次導入予定。
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