「針葉樹構造用合板床下地用24mm本実200枚がどうしても手に入らず困っている。これがなければ建築が進められない」。
昨年の夏場ごろ、東京都杉並区の工務店社長は、青ざめた表情でこう話した。当時、首都圏の建材問屋はたとえ先払いでも初見の売り先に24mm厚床下地合板を回す余裕がなかった。急きょ、四国の建材販売組合系に依頼し、確保したという。針葉樹を巡る状況を振り返りながら、今後の見通しを考えたい。
当時は構造用合板不足が顕著で、関東圏の大手木造軸組プレカット会社の中には、合板加工条件に構造用合板持ち込みを要請するケースも聞かれた。
2021年の針葉樹構造用合板製造は月次27万m3前後、出荷も同水準で推移しており、供給が低下したという状況ではなかったが、大手商社・問屋、大手プレカット等の大量買いが先行し、工務店向け既存流通での合板入手難が顕著となった。原材料高騰を背景に合板価格も・・・
この記事は最新号『新建ハウジング紙面 7月30日号 4-5面』に掲載しています。
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