アイカ工業(愛知県名古屋市)が7月29日発表した2023年3月期の第1四半期決算は、売上高と純利益が過去最高となった。売上高は前年同期比22.3%増の556億2000万円、営業利益は1.1%増の41億6400万円、経常利益は3.4%増の45億9200万円、当期純利益は8.1%増の28億6000万円だった。
化成品では、木工・家具向け汎用接着剤、施工用接着剤、合板用接着剤などの接着剤系商品が好調。また建設樹脂系商品では外装・内装仕上塗材「ジョリパット」が好調だった。
建装建材では、メラミン化粧板は、オフィスや商業施設、ホテルなどの非住宅需要が回復し、売上が前年を上回った。メラミン不燃化粧板「セラール」は、キッチンパネル用途に加え、医療施設や工場・倉庫、コンビニエンスストアなどの非住宅分野でも需要を獲得。抗ウイルスメラミン不燃化粧板「セラールウイルテクト」や「セラールウイルテクトPlus」の採用も拡大した。不燃建材は、多機能建材「モイス」が低調だったが、アクリル樹脂系塗装けい酸カルシウム板「ルナライト」や非住宅向けの不燃ボード「マーレス不燃」が伸長した。
第1四半期の業績結果から、上期の第2四半期累計期間(2022年4月1日~2022年9月30日)と通期(2022年4月1日~2023年3月31日)の売上高計画を上方修正。原材料・エネルギー価格の高騰分を販売価格に転嫁したことや円安による為替の影響から、前回発表予想よりも70億円上乗せし、上期は1120億円、通期は2320億円とした。利益については、ウクライナ情勢の長期化、新型コロナウイルスの感染再拡大、高騰を続ける原材料・エネルギーコストなど、先行きが不透明な状況を鑑み、据え置きとし、純利益は上期60億円、通期で133億円を見通す。
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