国土交通省が7月29日発表した6月の新設住宅着工戸数は、前年同月比で2.2%減少し、7万4596戸だった。貸家と分譲住宅は増加したが、持家が減少したため、全体では2カ月連続の減少となった。先月よりは減少幅は改善したものの6月としては過去10年間で下から2番目の低さとなった。季節調整済み年率換算値は前月比2.1%増の84.5万戸で3か月ぶりに増加した。
持家は前年同月比11.3%減の2万3184戸で、7カ月連続で減少した。過去10年間で最も低い水準となった。国交省では、「年明けのオミクロン株の流行により受注に向けた商談に影響がでたため」としている。資材価格の高騰による住宅価格上昇が着工に影響したかどうかについては、「現在のところ影響は出ていない」としつつも、「今後は注視が必要」とした。
一方、持家とは対照的に、貸家は1.6%増の3万285戸で16カ月連続の増加となった。ただし、水準としては直近10年間で下から3番目と低水準。分譲住宅は、4.1%増の2万692戸で先月の減少から増加に転じた。マンション、一戸建てともに増加した。一戸建ては0.3%増の1万2689戸で14か月連続の増加となった。
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