リビングコーポレーション(東京都渋谷区)は、自社開発のRCマンションにおいて断熱構造に関する特許を出願したと発表した。
出願したのは、建物高さが10m以内で4階建ての建築物に適用される断熱構造に関する特許。これまでの断熱補強構造では床の仕上げ厚さが増し、断熱材の厚さだけ天井高が低くなってしまうという問題があったが、同発明により天井高さへの影響を抑制し、断熱性能の向上が可能となるという。
具体的には、外壁及び共有部との間仕切壁の内面から所定範囲のスラブ(床)において、その他の範囲より天端のレベルが低くなるように形成された欠き込みに断熱材を配置する構造とすることで、ヒートブリッジと呼ばれる熱橋現象を抑制し断熱性能を向上させ、天井高さへの影響を抑制する。
同社では、通常10mの建物高さにおいて、一般的な工法では3階建てまでとなるところを4階建てのマンション建築を実現し、かつ居室内の天井高さを最大限に確保できる独自の「10-4(TEN-FOUR)CUBE工法」(特許取得済)を採用している。同社が開発する新築マンションは壁や窓などの断熱性能を高めており、今年に入って計4棟の新築RCマンションにおいて環境性能が高く評価され、建築環境総合性能評価の「CASBEE Aランク」を取得している。近年、地球環境を改善するための取り組みが求められているなか、技術開発を進め、このほどの特許出願に至った。
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