八清(京都市)は、高断熱・高気密専門工務店のダイシンビルド(大阪府大東市)とコラボレーションし、高断熱・高気密リノベーションを施した京町家「fikaso これからの京町家」を販売する。
京町家は、伝統構法で基礎がなく隣家との隙間がほぼないため、気密性の確保や基礎断熱、外断熱の施工が困難で、夏冬の室温調整は空調を前提に改修を行うケースがほとんどだった。今回の改修では、まち並みに配慮して京町家の外観を残しつつ、建物内側に設けた通気層、断熱層と、樹脂製サッシ・断熱ペアガラスで高断熱高気密化を実現。C値1.3、UA値0.41で、京町家の風情と1年を通じた快適性の両立を目指した。
伝統的な建物である京町家は、漆喰壁やいぶし瓦、出格子、虫籠窓などで構成され、美しいまち並みを形成している。徐々に消失しつつある京町家を維持するには、「夏の暑さ、冬の寒さ」への対応が必要だとして、今回の改修を実施。高断熱高気密化を図ることで「1年を通じて心地よい京町家」を実証する。今後も継続して設計・施工を行い、実測データをもとに改善を重ね、持続可能な「これからの京町家」の普及を目指すとしている。
設計はfikaso(八清 落海達也+DICETTA 酒井敬洋)。7月30日には初オープンハウスを開催する。詳細はこちら。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。