住宅業界を襲っている危機の概要と、それを突破するための対策の基本を、Q&A形式で簡潔にまとめた。頭からすべて読む必要はなく関心のある部分だけ読んでも役に立つよう、また図を見れば本文を読まなくても理解できるよう作成したつもりだ。まずは興味をひいた図をご活用いただければと思う。
ここでは基本的な対策を広く薄く網羅した。より本質的な対応については33人のキーパーソンに提言いただいているので(p78~)、合わせてご活用いただきたい。
(文:三浦祐成・新建ハウジング発行人)
Q1.市場環境 工務店の経営環境はどうなる?
A.資材ショックは基本継続。予算二極化・集客受注難が加速。工務店の倒産廃業も増える
工務店・住宅業界が直面し加速する危機を上の図にまとめた。円安の加速は資源争奪戦での買い負けや資材価格上昇の原因となり、資材ショックは基本的には継続する。
インフレが加速するなか、台湾侵攻を含む戦争や各国の経済政策次第では世界不況もありうる。世界の工場である中国の今後も不透明だ。ゼロコロナ政策で工場・物流が不安定化、米中対立加速で外国企業の撤退も始まっており、日本の資材メーカーの生産・物流にも今後影響しそうだ。不況になれば住宅需要=資材需要が落ち込むため、資材ショックはやわらぐが、逆に過剰生産・在庫リスクが表面化する。
日本では賃上げが遅れており、……
続きは「工務店のための危機突破読本2022」
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