パナソニックホームズ(大阪府豊中市)は、建設・居住・解体のライフサイクル全体を通してCO2排出量をマイナスにするLCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅、「カサートX 平屋LCCMモデル」を7月20日、発売した。
同社オリジナルの全館空調システム「エアロハス」を標準装備。専用エアコン1台で居室・非居室空間を換気、空調し、1年中快適な温度で過ごすことができる。空調ユニットから宅内へ搬送する空気は、0.3㎛の微小粒子を99.97%捕集可能な「HEPAフィルター」が浄化。快適な居住性と省エネを両立することでLCCMを実現する。
一般的な全館空調システムは、ZEH、LCCM対応のため大容量の太陽光発電システムが必要なケースが多く、屋根面積の確保や導入コストで不利とされているが、「エアロハス」は、地熱利用や建物の高断熱性能、高効率専用エアコンの採用などで消費エネルギーを約26%削減。太陽光発電システムの搭載量を抑えた状態でLCCM対応が可能で、システム搭載の初期費用を抑えることができる。国の補助金を活用した場合は、ZEH仕様と比較して約30万円の追加で済むという。
同社は、同商品の発売により、LCCM住宅の普及促進を図り、快適な居住性と経済的な暮らしを実現しながら脱炭素社会の実現に貢献するとしている。
同社が事業会社として属するプライム ライフ テクノロジーズグループはこのほど、2050年度までにカーボンニュートラルを実現することを宣言した。同社とトヨタホーム、ミサワホームの3社は住宅事業において、2030年度の中間目標として温室効果ガス排出量50%削減を設定、新築戸建て住宅のZEH比率90%目標とし、省エネ・創エネだけでなく、ZEHやLCCM住宅等の開発、普及により、カーボンニュートラルを推進していく。
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