東京都は、2030年までに温室効果ガス排出量を50%削減(2000年比)する「カーボンハーフ」の実現を目指した補助事業を、都民(住宅居住者)、住宅事業者それぞれを対象に実施する。都民向けには、既存住宅の省エネルギー性能を向上させる省エネ診断・設計・工事に対する補助を開始。事業者向けには6月22日に、「省エネ・再エネ住宅推進プラットフォーム」を設立し、会員団体が行う省エネ・再エネ住宅の普及促進に向けた取り組みに補助を実施する。
既存住宅の省エネ診断・省エネ設計・省エネ改修に対する補助の申請受付は7月19日から(予算総額に達した時点で受付終了)。
主な要件は▽全体改修の場合は改修後に省エネ基準又はZEH水準に相当すること、▽部分改修の場合は仕様基準を満たすように改修する工事であって複数の開口部の改修を含むこと、▽改修後に耐震性が確保されること――など。
補助率は、省エネ診断と省エネ設計が対象経費の3分の2。省エネ改修は全体改修、部分改修とも戸建住宅と共同住宅が対象経費の23%、マンションが対象経費の3分の1で、それぞれ、省エネ基準相当、ZEH水準相当で上限額が異なる(下表)。
また、省エネ改修補助を受ける際に省エネ診断・設計は必須ではない。ただし、窓・ドアや躯体の断熱化にかかる対象経費が、全体の対象経費の過半を占める必要がある。部分改修のZEH水準相当への補助は、国のZEH仕様基準公表後に開始する。
一方、事業者向けの「東京都省エネ・再エネ住宅推進プラットフォーム」に関する補助は、プラットフォーム会員団体が行う①普及啓発(セミナー開催、パンフレット作成、HP作成・更新)、②相談窓口等設置(窓口等の設置、研修会開催)、③技術力向上(技術支援講習会)――が対象事業。対象経費の3分の2(上限350万円/団体)を補助する(下表)。
申請受付は7月19日から来年1月31日まで(申請総額が予算に達した時点で受付終了)。補助対象者はプラットフォームの会員として登録された団体で、会員登録の申請は随時受け付けている。
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