林野庁は7月6日から19日の期間に、「J―クレジット制度における木材利用の炭素固定量のクレジット化」について、パブリックコメントの募集を実施した。今回は「任意の意見募集のため」、意見提出期間が30日未満の短期間となったとしている。
木材利用の炭素固定量の現行のルールでは、生体バイオマス(地上バイオマス、地下バイオマス)、枯死木、リター、土壌のほか、「伐採木材製品(HWP)」を森林の炭素プールの一つとして扱っている。一方で、J―クレジット制度では生体バイオマスしか算定対象になっていない。
そのため、FO-001(森林経営活動)の吸収量の認証申請に当たって、生体バイオマスの増加量に加え、プロジェクト実施地から製材用や合板用として出荷される伐採木材(主伐材・間伐材)の炭素固定量のうち、永続的とみなされる期間(90年)にわたって固定され続ける炭素固定量を算定対象に追加するよう見直す。
森林管理プロジェクトに係る制度の見直し案に関しては、追加性要件、主伐時の排出計上、再造林活動、プロジェクト対象区域内の天然生林の吸収量、認証対象期間の各論点について6月中にパブリックコメントの募集を実施していた。ただし、「木材利用の炭素固定量のクレジット化」についてはJ―クレジット制度運営委員会の森林小委員会で継続検討中だったが、6月28日の委員会で一定の合意が図られたことから、今回意見の募集を行ったとしている。
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