国土交通省は7月31日、神奈川県で2人の人物が一級建築士と偽って違法に業務を行っていた事案が判明したと発表した。いずれの事案についても、神奈川県と関係特定行政庁に対し、これらの人物が関与した建築物の実態把握と安全性の確認を要請した。
うち1件は、神奈川県大和市が、指定確認検査機関から受領した確認審査報告書の設計者情報を調べたところ、不正が判明した。相模原市内の一級建築士事務所の開設者である二級建築士が、同事務所の管理建築士となっている一級建築士の建築士免許証を使って偽造したと思われる一級建築士免許証を添付した建築確認申請書を指定確認検査機関に提出していた。
もう1件については、県が外部からの通報を受け、4年前に茅ヶ崎市内で行われた障害者支援施設のリフォーム工事の設計図書を確認したところ、記載されていた人物も事務所も、一級建築士でも一級建築士事務所でもないことが判明した。この人物は、今回の事案のほかにも2001年から2004年の間に、不正に建築確認申請書などを提出していたという。
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