国土交通省は7月12日、「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に応募があった116件の提案の中から、70件のモデル的な取り組みを採択した。同事業は全国の空き家対策を一層加速化させるための、地方公共団体や民間事業者、専門家等が連携した取り組みを支援するもの。
対象部門として①専門家等と連携した空き家に関する相談窓口の整備等を行う事業、②住宅市場を活用した空き家に係る課題の解決を行う事業、③ポストコロナ時代を見据えて顕在化した新たなニーズに対応した総合的・特徴的な取り組みを行う事業――の3タイプを設定。
このうち、部門①15件、部門②27件、部門③28件を採択。部門①では「空き家放置事例を4コマで表現したカードの作成、町会費集金の際のカード配布による空き家抑制の啓発、所有者からの相談対応、 カード配布の効果検証等を行う」(NPO法人ふるさと福井サポートセンター)、部門②では「所有者の存命中に死後の所有権帰属を明確化できる『始期付負担付死因贈与契約』及び『賃貸借契約』を活用したサブリースによる賃貸の実施、契約書のひな形やマニュアルの作成、入居希望者の掘り起こし・マッチング等を行う」(巻組)、部門③では「移住を検討している人を対象とした空き家清掃や家財整理の体験、移住マッチングサービスを活用した移住希望者の募集、 移住希望者と空き家所有者のマッチングの実施等を行う(特定非営利活動法人高田暮舎)――などの提案が採択されている。
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