松尾和也さん流エコハウス設計メソッドを毎月10日号でお届けする本連載。今回は、沖縄の木造住宅で今起きている問題から、日本全体の家づくりの将来を見通します。
5月21日、沖縄で初めて講演させていただきました。本土とは異なり、夏がベースなのでこれまでの講演で使ってきた資料がほぼ使えません。そこでGWをほとんど潰してシミュレーションと研究に明け暮れました。その結果、今まで見えていなかったことがたくさん見えてきました。
ご存知の通り、沖縄は日本で唯一、木造より鉄筋コンクリート造が多いエリアでもあります。しかし、木造のローコスト系ビルダーがちょっと前から急速に沖縄に進出しています。しかも、本土と全く同じ仕様を持ちこんでしまったことで、様々な問題が発生していることを、あちこちから耳にしました。
現時点では、これは沖縄特有の問題であるといえます。しかし、今のペースで温暖化が進んでいくと「今の本土の気候に最適化」している本土の住宅に、「今、沖縄で建てている本土仕様の住宅で起こっている問題」が、後発的に起こってくる可能性を秘めていると思うのです。実際、環境省は「2100年の天気予報」として、図のような予測を出しています。
では、沖縄の木造住宅では今、どのような問題が起こっているのか、というと・・・・・
この記事は定期購読者限定の記事です。続きは『新建ハウジング2022年7月10日号 5面』に掲載しています。
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