東京都が2021年9月に「新築住宅への太陽光発電義務化」検討を発表して以降、太陽光発電システムの設計・建設・メンテナンスを提供するエクソル(京都市)に対しハウスメーカーなどからの問い合わせが急増している。太陽光発電に関する相談件数が前年比2倍以上になっているという。
東京都は、5月に太陽光発電義務化を含む条例の改正についての中間まとめを発表。年間供給実績が延べ床面積2万m2以上のハウスメーカーなど住宅供給事業者約に対し、新築住宅への太陽光発電設置の義務化を提案している。都内の新築約4.5万件のうち約半数が対象となる見込みだ。
義務化の対象となるハウスメーカーなどからは、「販売価格へ転嫁しないように設置したい」「屋根が狭い物件に設置する方法は」など、顧客の負担にならず、太陽光発電のメリットを最大限得られるようにしたい、という相談が多く寄せられているという。
同社は、購入者への負担にならない手法として「初期費用0円」設置を全国で展開。複数のプランを提案している。屋根が小さい、狭いというケースについても、通常一方向に4枚以上の太陽光パネルの設置が必要なものが多いなか、最小1枚から設置できるシステムにも対応している。
今後、東京都の太陽光発電システムの設置義務化を機に、全国のハウスメーカーにおいて、太陽光発電システムをより多くの物件に設置しようとする動きが加速すると予測されている。同社は、太陽光発電をこれまでの「高額」「広い屋根が必要」という常識を覆し、トイレ・バス・キッチンのように「暮らしの当たり前」にしていくことを目指すとしている。
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