全国に先駆けてHEAT20の水準を、県独自の基準として導入したのが山形県の「やまがた健康住宅」だ。新築では中間検査を義務付け、正しく断熱施工が行われていることも認証の条件としている。
今年度は基準が一部改められ、最高水準のグレードをより高断熱に。
気密性もより高い水準に引き上げた。認証住宅に対しては、住宅ローン金利の一部を補助するほか、県内の自治体による独自補助も行われている。
やまがた健康住宅の定義は「最も寒い時期の就寝前に暖房を切って翌朝暖房を稼働させない状況でも室温が10℃を下回らない断熱性能と気密性能を有する住宅」。県内でのヒートショック発生件数の多さ(年間推定200人以上)や健康への影響、そして暖房負荷の多さを背景に創設された制度だ。
UA値の基準はⅠ(★★★)、Ⅱ(★★)、Ⅲ(★)の3段階で、ⅡがHEAT20・G2、ⅢがG1に相当する。Ⅰの水準もG3相当に引き上げられた。また気密性能の基準も強化され、以前のC値2.0cm2/m2以下(1.0cm2/m2以下を推奨)から、1.0cm2/m2以下が認証の要件となった。新築に加え、既存住宅の全体改修でも基準を満たせば、やまがた健康住宅として認証される。
認証の審査は、設計時(第三者認証や省エネ計算書など)と竣工時(気密測定の結果など)の二段階が基本。新築の場合は、さらに現場検査を受け、断熱材や気流止めの施工状況もチェックされる。
利子の0.5%を10年間支給
やまがた健康住宅の認証住宅は、住宅ローンの金利を一部、県が支給する「住宅取得支援利子補給補助金」で補助を受けることが可能だ。利子の0.5%を、年間7万円を上限として10年間支給する。
利用にあたっては・・・・・
この記事の続きは、5月30日発行の『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー6月号(2022年5月30日発行)/超スマート経営』P.22~でご覧ください。
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