国土交通省は6月24日、 住宅を売却して現金を得て、売却後は毎月賃料を支払うことで、住んでいた住宅に引き続き住むサービス「リースバック」に関する消費者向けガイドブックを策定・公表した。住宅のリースバックの特徴や利用例、トラブル例、利用する際のポイント等をまとめた。
リースバックを活用した不動産取引は、高齢者世帯を中心に住み替えや、 建て替え資金の確保等を目的に、徐々に増加傾向にある。住宅の利活用の新たな選択肢として注目される一方、契約内容や将来の収支計画について、消費者の理解が不十分なまま契約を締結したことなどによるトラブルも発生している。
国交省ではこうした状況を踏まえ、有識者や不動産業界団体で構成する 「消費者向けリースバックガイドブック策定に係る検討会」(座長:佐藤貴美弁護士)を昨年12月に設置し、検討を進めてきた。
ガイドブックでは、リースバックの概要を解説し、▽高齢者施設への住み替えに利用した例、▽実家の建て替え資金の捻出に利用した例――といった利用例を紹介。さらに、「支払賃料の合計額が数年で売却価格を超えることに後々気づいた」「当初思っていた話と実際の賃貸借条件が違い、住み続けられない」などのトラブル事例を解説している。その上で、リースバックを利用する際のポイントをまとめている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。