積水化学工業(大阪市)住宅カンパニーとグループ会社の東京セキスイファミエス(東京都新宿区)は6月27日、首都圏のマンションリノベーション事業を強化すると発表した。高品質なマンションリノベーションを推進することで、「ストック事業領域の拡大を図るとともに、社会課題解決に対する貢献の量・質を倍増させる」としている。
セキスイハイムグループが提供する60年・長期サポートシステムをベースにした住まいのメンテナンスや売買仲介などの各種サービス、環境・ライフラインカンパニーが展開する首都圏の既存マンションの専有部を対象としたリノベーション事業ブランド「マルリノ」など、同社グループの住宅ストック事業リソースを融合。東京セキスイファミエスに「マルリノ」を移管し、マンションリノベーション事業の効率化を図る。これにより、集客チャネルの多角化やブランド力・認知度向上による拡販、人財・プランニングノウハウの統合による設計効率化、施工能力増大などのシナジーを発現させ、一般建築物を対象としたストック事業の拡大を目指す。
「マルリノ」は、マンション専有部をスケルトン状態にし、断熱性・遮音性等を向上させる独自の「Refilld(リフィルド)工法」を採用。高断熱壁パネルを外気に面した壁の内側に設置する特許断熱工法で、快適な温熱環境と結露発生のリスク軽減を実現する。優れた耐久性で漏水等を抑制する給排水管システムや、階下への衝撃音を軽減する遮音二重床システムを採用することで、高い耐久性と設計自由度を確保した。間取りをニューノーマル対応のプランに変更するなど、ライフスタイルに合わせた安心・快適な暮らしにアップデートするとしている。
今後、「マルリノ」で蓄積してきたノウハウを2023年度中に中部、近畿エリアへも展開。一般向けリフォーム事業を拡大し、その他のエリアも含めて継続して強化を図るとしている。2030年度の一般向けリフォームの売上高は、現在の約3倍の150億円を目指す。
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