ライフデザイン・カバヤ(岡山県岡山市)はこのほど、同社が設立したベトナム人の大工育成・職業訓練を行うベトナム現地法人「ライフデザイン・カバヤ・ベトナム(LifeDesign Kabaya Vietnam)」での教育カリキュラムを修了した第1期生の社員大工3名が、日本での現場実習を開始したと発表した。3名は社員大工として、3年間就労しながら大工技術を実践的に学ぶ。
現場実習では、同社の先輩社員大工および専属大工が教育・指導を担当。3名は単なる大工技術だけでなく、高度な技術力と品質管理を高いクオリティで徹底する同社の”イズム”を引き継ぐベトナム人社員大工の育成を目指す。
第1期生は、2019年11月にライフデザイン・カバヤ・ベトナムに入講。コロナの影響により、予定より約1年半遅れの来日となった。その間、同社の工事監督が木造建築に関するオンライン講義を実施した。第2期生も現在、ベトナムで建築知識や日本語等のカリキュラムを受講中で、10月に来日予定。
同社の社員大工は「ベトナムはコンクリートブロック造の住宅がほとんどであり、木造に関する基準や法律が定まっていない。日本の木造住宅の技術を直接教えられるのは大きなやりがいであり、将来3人がベトナムで活躍してくれることを期待している」と話す。一方、ベトナム人社員大工も「3年間の研修で木造住宅の技術・知識をしっかりと学び、ベトナムで日本の住宅を広げたい」と実習に取り組んでいるという。
ライフデザイン・カバヤ・ベトナムでは、ハノイ交通運輸大学で採用した学生を対象に、社員大工の育成・職業訓練を実施。大学4年生の秋からカリキュラムを開始し、大学卒業後はライフデザイン・カバヤ・ベトナムの社員として入社する予定となっている。入社後は座学や実務研修を行い、日本で同社の大工として就労しながら実習を実施。大工工事の施工業務を行い、木造住宅のノウハウ・技術を習得する。同事業は、海外事業におけるSDGs達成への一環として展開している。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。