国土交通省は6月22日、文科省と連携して進めている「宇宙無人建設革新技術開発推進事業」について、本年度事業を開始した。近い将来に月面での拠点建設を進めるための、無人化施工技術の高度化を図る事業で、激甚化する災害対応等の地上での波及も目指す。また、本年度の新規プロジェクトの公募も開始した。
昨年11月には公募で研究開発を実施する10プロジェクトを決定。本年度はこのうち〝実現可能性の検証〟の段階だった「月面インフレータブル居住モジュールの地上実証モデル構築」(清水建設ほか)や、「月資源を用いた拠点基地建設材料の製造と施工方法の技術開発」(大林組ほか)など、7プロジェクトを〝技術研究開発〟に移行する。
「建設環境に適応する自律遠隔施工技術の開発」(鹿島建設ほか)など2プロジェクトは、現在の技術研究開発段階を継続。「コア用・シェル用の3Dプリント技術の開発と高強度梁の作製技術開発」(早稲田大学、東京理科大学)は〝実現可能性の検証〟を継続する。
本年度の公募の対象となるのは、▽対象技術Ⅰ:無人建設(自動化、遠隔化、センシング)に係る技術、▽対象技術Ⅱ:月面で使用する建材の製造に係る技術(月に存在する材料の利用等)、▽対象技術Ⅲ:月面における簡易施設の建設に係る技術(月面での建設活動に必要な短期滞在モジュール等)――などで、締め切りは7月14日。
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