古民家の曳き家工事の草分け的存在である恩田組(東京都千代田区)は、独自の構造をもつ鋼杭により沈下修正とその後の地盤流動化を同時に対処する新工法を開発、工事請負を始めた。
「スイジン杭」とよばれる独自杭は2重管構造で、内管に鋼管、外側は無数の穴が開いた塩ビ管で、層間の隙間に砂利や充填材を詰めたもの。内管で建物支持をしながら、外管が地震発生時に地盤流動化の初期現象である地下水の湧水を吸水させることで流動化を軽減する。
地盤修正だけでなく新築にも施工可能。コストも安価に抑え、工期も従来のアンダーピンニング工法とほとんど変わらないという。
震災で不同沈下が起こしたまま、再度の地震で被害を受けることを恐れて復旧をあきらめて放置されている建物に対して新工法を提案していく。
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