企業の社宅を全面改修して、建物運用時のCO2排出量実質ゼロを目指す賃貸マンションプロジェクトを進める長谷工グループ(東京都港区)はこのほど、同プロジェクトの賃貸マンションとして、千葉県市川市内の物件の改修工事を6月下旬に着手すると発表した。マンション名は「サステナブランシェ本行徳」。既存リノベーション物件では国内初という建物運用時のCO2排出量実質ゼロ実現を目指す。
省エネ技術、建物の長寿命化技術、ウェルネス住宅技術のほか、長谷工グループが有する最新技術を導入し、IoT機器やAI技術も最大限に生かしながら、脱炭素社会実現に寄与するマンションの実現を図る。全36戸のうち13戸は、新たな研究・技術開発のための環境データ収集を行う居住型実験住宅としても機能させる。各種センサーから住まいながらデータを取得し、今後の既存マンションのリフォームやリノベーションに、これらの知見を生かした提案を積極的に行っていく。
改修は、内・外断熱性能向上、カバー工法によるLow-E複層ガラスへの更新やLED照明への更新などを施し、強化外皮基準(UA値)とZEH-M Oriented相当の一次エネルギー消費量を満たすことで、BELS認証を取得したいとしている。また、ニチハと共同開発した新築向け複合乾式外壁工法(RC×EX工法)をリノベーション工事にも応用し、既存建物を活かしながら、新築同様の機能を実現するという。
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