大型パネルの受託製造を行うウッドステーション(千葉県千葉市)が開発した、パネル製造時の情報を利用し、現場採寸を不要とした「サイディングデジタルプレカット」を、静岡県東部で住宅事業を展開するStandard(静岡県沼津市)が、このほど全国で初めて導入した。大型パネルの導入によって回転率を高め、“大工の年収1000万円”を実現した同社だが、サイディング職人の待遇も大工と同レベルまで改善を図る。
窯業系サイディングは、現場で採寸して加工し、施工するのが一般的だ。現場で採寸・加工する場合、7~10人工が必要なうえ、騒音も発生する。廃棄物も現場加工の大きな問題で、納入されたサイディングの約3割が廃棄物と化してしまうという。
プレカットも既に存在しているが、図面と現場に差異があるなどの理由で、現場での採寸が必要になるケースも多い。現場採寸には1日を要し、かつプレカットCADに入力する手間もかかり、ミスも起こる。
対して、ウッドステーションが実現したサイディングデジタルプレカットは「躯体の情報だけでサイディングをプレカットする」のが特徴。大型パネル施工図作成用のソフト・WSパネルに入力された情報(開口部の位置など)を連携させるだけでサイディングを加工できる。
人工は現場採寸・加工の5分の1
デジタルプレカットで打ち合わせが必要なのは「目地の位置」だけ。端材から役物も製造でき、歩留まりも高められる。施工も、デジタルプレカットなら現場採寸・加工の約5分の1に当たる2人工で十分という。
バルコニー部分など、・・・・・
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