国家戦略会議(議長:野田佳彦首相)は7月11日、「日本再生戦略」の原案を取りまとめた。「デフレ脱却」「グローバル化」「地域化」の3つを政策の基軸として設定し、11の成長分野と38の重点施策を明示した。2020年までの大目標の充実を図るとともに、中間(2015年度)の数値目標を施策群ごとに新たに設定。15年度までの3年間を集中取り組み期間と位置づけ、各年度ごとの具体的な取り組み内容も工程表に示した。
住宅分野に関する重点施策は主に、「グリーン成長戦略」と「国土・地域活力戦略」に盛り込まれた。住宅のゼロエネルギー化や省エネ改修の促進、良質な住宅ストックの供給と不動産流通システムの改善を進める。具体的な取り組みとしては、建物検査や既存住宅の性能表示制度の推進を始め、サービス付き高齢者向け住宅の供給拡大、子育て世帯向け住み替え支援などを盛り込んだ。
2020年までの目標として、新築住宅の省エネ基準達成率100%を明記。ゼロエネルギー住宅の標準化も書き入れた。2015年の目標としては、既存住宅の流通シェア20%、省エネ基準達成率70%などを明示したほか、家庭用燃料電池の自立的普及を2016年から開始することも盛り込んだ。
目標の達成に向けて、計画の進み具合を評価・検証する制度も導入する。毎年5月に達成状況を評価。進捗が悪い場合には、事業の廃止・縮小も含め抜本的に見直す。
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