パナソニック 空質空調社(東京都港区)は5月、非住宅分野におけるBtoB向けの空質・空調提案を強化すると発表した。これにともない、非住宅空間の空質・空調にまつわる課題解決に特化した実験施設「AIR HUB TOKYO(エアハブトーキョー)」を6月1日に東京・日本橋に開設する。
今回オープンするエアハブトーキョーの大きな特徴は、「デザイン」を切り口に、非住宅空間の空質・空調に関する機能性、施工性、メンテナンス性などの実験・検証・体験を目的にしたスペースであること。ショールームとは異なり、ビジネスパートナーである設計者や施工業者、不動産オーナー、メンテナンス業者などとワークショップを通じて課題を共有し、その空間に最適な空質・空調機能と、それらを連携させた機器やソフトウェア、メンテナンス、サービスまでを含めたソリューションの「共創」を目指す。
約45坪の実験施設には、「ワークショップスペース」「施工・メンテ検証スペース」「プロトタイプ検証スペース」を配置。自由度の高いスケルトン天井になっており、提案前のプロトタイプを実際に設置して同社のデザイナーや技術者を交えて機能性や施工性について議論したり、独自技術の換気・気流・清浄度を組み合わせた4タイプのコンセプトモデルの体験と事業性検証も行う。
パナソニックホールディングス執行役員デザイン担当の臼井重雄さんは「家電で培ったデザインノウハウを施設やまちにも拡張し、この実験施設を通じて、社会のあるべき姿や空気そのもののデザインにトライできたら」と話す。
これまで同社の売上の大半は家電量販ルートが占めてきたが、BtoB向けの設備機器・その他を大幅に伸ばすことで2025年には売上規模1兆円(2021年:6808億円)を達成したい考え。
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