ウッドショックや建築資材価格の高騰などに伴い住宅の価格も上昇に歯止めがかからないなか、工務店はコストダウンの努力や工夫を継続することと同時に、自社がつくる住宅の魅力や付加価値を丁寧に伝えることにより、価格に対する顧客の“納得感”を得ることが、これまで以上に重要になる。社員大工が地域の木材や自然素材を用いて、性能・デザイン性に優れる住宅をつくるマクス(静岡県富士市)は、富士宮市内の分譲地のなかの3区画に自社の住宅(3棟)を近接して建てることができたことから、景観の美しさなど小さな街並みのようにしてその魅力を最大化して発信。そのうちの1棟については、家具や雑貨・小物までつくり込んだモデルハウスとして活用しながら、“ファン”を獲得していきたい考えだ。
世界観と価値の体感拠点
高額化する市場で、魅せ方&伝え方磨きファン獲得
マクス(静岡県富士市)が、富士宮市内の分譲地に建てた3棟のうち2棟については、すでに施主家族が暮らしているが、このほど完成した1棟については建売とし、1年間ほどは販売せずにモデルハウスとして活用する。同社社長の鈴木克彦さんは「風景となる小さな街並みとモデルハウスを(自社の家づくりの)世界観と価値の体感拠点として、ファンを増やしていきたい」と思いを語る。
訪れた人に、自社の住宅の魅力をよりリアルに体感してもらい、暮らしへのワクワク感を持ってもらおうと、「しつらい屋」の屋号を掲げて活動し、工務店のモデルハウスのステージングなどを手がける幸設計建築(愛知県岡崎市)代表の奥野幸子さんに依頼し、家具・雑貨に小物まで含めてインテリアをつくり込んだ。
建築のスキル生かし魅せ方・伝え方をサポート
鈴木さんは、建築家の秋山東一さんに学ぶ秋山設計道場の同門だった奥野さんについて・・・・・
【残り文字数1756文字、写真16枚、矩計図1点】
この記事は最新号『新建ハウジング5月30日号 1〜3面』に掲載しています。
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