製品評価技術基盤機構(NITE、東京都渋谷区)では、屋内で発生する「おうち熱中症」を防ぐために、本格的な夏期シーズンに入る前の「早めのエアコン試運転」を呼び掛けている。
総務省消防庁の2017年から2021年の統計データによると、熱中症で救急搬送された人は7月から急増し、そのうち半数以上が高齢者だった。発生場所は、住居が約4割で最も多く、道路15%、公衆(屋外)12%が続く。
2021年の東京23区のデータでは、熱中症死亡者の8割以上が65歳以上の高齢者だった。発生場所の約9割が屋内で、さらにその約9割がエアコンを使用していなかった。高齢者は、体温の調節機能や感覚機能の衰えにより、暑さやのどの渇きを感じにくくなるため、猛暑日でもエアコンをつけないケースがあるという。
「おうち熱中症」の予防には、暑い日の積極的なエアコンの活用とこまめな水分補給が重要だが、メンテナンス不足などでエアコンが使用できないこともあるため、NITEでは工事依頼が比較的空いているこの時期に、エアコンが正常に動作するか確認してほしいと呼びかけている。
NITEでは熱中症予防のためのエアコン試運転のポイントを動画でも公開している。→こちら
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