一級建築士兼宅地建物取引士の印南和行氏が代表を務める南勝(大阪市)がこのほど発表した「失敗した自宅の外構」の調査結果によると、約6割の人が「自宅の外構について“失敗した”と思うことがある」と回答していることがわかった。「失敗したと思う外構は何か」を聞いたところ、「天然芝」(21.8%)が1位だった。
調査対象者は、自身または配偶者が建てた築5年の注文住宅に居住中の25歳以上45歳以下の全国の男女。
印南氏は、失敗1位となった天然芝について、「芝刈りや水やり、剥げた部分の補修、雑草抜きなどの維持管理を怠ると、草むらや所々に土が見えるまだらな芝生になってしまうため、庭いじりが好きで、こまめに手入れができる人以外は慎重に考えた方がいい」とアドバス。その他の外構についても、それぞれ留意点や解決策などを交えながら解説している。
「失敗したと思う外構」2位の「玄関前の階段」(19.7%)では、「外構設備に段差があるとデザイン性が上がるが、高齢になると上り下りが大変になる。階段横にスロープが設置できるスペースを準備しておくなど、事前に考えておく必要がある」(同氏)
3位の「狭い駐車スペース」「オープン外構」(共に18.0%)については、「駐車スペースが狭いと車の出し入れが大変になり、車の使用頻度が落ちてしまうケースも。自家用車の大きさだけでなく、配達車両や福祉車両のことも考えてスペースを決めた方がいい」とする。オープン外構については、「住宅の周りにフェンスや塀、生け垣などをつくらないため開放的だが、駐車スペースを他人が車のUターンに使うなど、敷地内に入られてしまう場合がある。外から敷地内が丸見えなので、ガーデニングや洗濯物を干すことを躊躇してしまう可能性もある」として、気になる人には、オープン外構とクローズド外構のいいとこ取りをした「セミオープン外構」にすることを提案している。
5位以下は、5位「シンボルツリー」15.6%、6位「シンプルなアプローチ」12.5%と続き、7位は近年人気の「ウッドデッキ」10.7%という結果になった。
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