国土交通省は5月24日、「子育て支援型共同住宅推進事業」の2022年度の募集を6月1日に開始すると発表した。共同住宅に関する、①子どもの安全・安心に資する新築・改修や、②居住者等の交流を促す施設の設置――などの取り組みを支援する。募集期間は来年2月28日までだが、予算の執行状況によっては前倒し終了する場合もある。
補助対象となる共同住宅は、賃貸住宅建設型(新築)、賃貸住宅改修型(改修)、マンション改修型(分譲マンションの改修)の3タイプ。
補助対象となる事業のうち、①子どもの安全確保に資する設備の設置に対する補助に関しては、▽転落防止の手すり等の設置などの「住宅内での事故防止」、▽対面型キッチンの設置など「子どもの様子の見守り」、▽防犯性の高い玄関ドア等の設置などの「不審者の侵入防止」、▽避難動線確保工事など「災害への備え」――などを支援。
②居住者等による交流を促す施設の設置に対する補助に関しては、多目的室(キッズルーム・集会室)の設置、プレイロット(遊具・水遊び場・砂場)の設置、家庭菜園・交流用ベンチの設置――などを支援する。賃貸住宅建設型(新築)は②が必須となる。補助率は新築は1/10、改修は1/3。①は上限100万円/戸、②は上限500万円。
共同住宅の補助対象の要件は、3タイプとも、▽入居者(居住者)が、小学生以下の子どもを養育している世帯(賃貸住宅は入居者募集開始から3カ月は子育て世帯に募集を限定する)。また、▽住戸専有部分が40m2以上、▽新耐震基準への適合――が必要。
加えて、賃貸住宅建設型は、▽土砂災害特別区域外、▽省エネ基準適合、▽「子どもの安全確保設備」を設置した住戸が1棟当たり5戸以上――が要件となっている。
賃貸住宅改修型とマンション改修型は、②の居住者等による交流を促す施設を整備する場合に、①の子どもの安全確保に資する設備の設置の実施必須事項の整備水準を満たす住戸が1棟当たり5戸以上であること。
補助対象者は、「賃貸住宅建設型」は賃貸住宅所有者(オーナー)。「賃貸住宅改修型」はオーナーのほか、サブリース事業者(オーナーから改修の許諾を得ている場合)、賃借人(子育て世帯で、オーナーから改修の許諾を得ている場合)が対象。「マンション改修型」は、区分所有者で子育て世帯やマンション管理組合が対象になる。
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