建築家の伊礼智さんがプランニングしたCLT企画住宅が、2022年3月1日よりフランチャイズネットワークの日本CLT技術研究所から販売開始された。延べ床面積約100m2の2階建てモデルで、耐力壁や開口部の配置を固定することで耐震等級3相当の耐震性を確保。CLTのイメージを変えて普及促進を加速したいという狙いがある。
今回のコラボは、日本CLT技術研究所を運営する住宅メーカーのライフデザイン・カバヤ(岡山県岡山市)から伊礼智さんに声をかけたことがきっかけで実現したものだ。
ライフデザイン・カバヤは、年間の受注棟数約1200棟ペースと、岡山県内の注文住宅系ビルダーとしては、トップクラスの実績を挙げている企業だ。2015年ごろから事業の多角化を目指し、注文住宅事業のほか、不動産・分譲住宅、リフォーム、エクステリアをカバー。2018年からは、国産材の活用、建築の脱炭素化を掲げて日本CLT技術研究所を設立し、「CLT(直交集成板)」の活用方法を技術提供するFC事業にも着手するようになった。
最小限の壁量で耐震等級3を実現
当初、伊礼さんはこの取り組みにあまり気が進まなかったという。その理由について次のように語る。「コストの高さ、接合部の金物の無骨さなどの印象もあり、大規模建築のための建材という認識がありました。最初は住宅に使う意味やメリットが見出せませんでした」。
しかし、CLTを製造する工場を視察した際に、あらためて建材としてのCLTの可能性と向き合うことに・・・・
【残り2319文字、写真・パースなど10点ほか】
⇒ 続きは、最新号・新建ハウジング2022年5月10日号6~7面に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。