今回は、この春、工務店に入社した若者へ向けた手紙を書きたいと思う。会社は違ったとしても、何かの縁があってこの業界に入ってきてくれた仲間だ。地域工務店の社長として、そして、君たちよりも少しばかり長く生きている人生の先輩として伝えたいことは、たったこれだけ。「素直で、がむしゃらであれ」
この春、多くの若者が希望と不安を胸に地域工務店の門を叩いた。かく言う当社にも7人の若者が入社してきた。君たちはよく理解していると思うが、住宅業界は、いまだに体質が古い業界だ。ビジネスモデルは君たちが生まれる以前の昭和から変化しておらず「住宅業界の常識は他業界の非常識」ということも多々あるように思う。これは身に染みるように理解していくであろう。
このことは、若者の力が発揮されていない状況でもあり、私自身も危惧をしている。他の業種、業界を見渡せば異常なことだ。いま社会経済をけん引しているのは20代である。
コロナ禍、半導体不足、円安、ウッドショックに資材ショック、そこに追い打ちをかけるロシアによるウクライナ軍事侵攻など先行き不透明な時代。これでもか!というくらいに暗いニュースで覆われている。
しかし、若者にとってみれば、実はこんないい時代はないと断言できる。すべての常識を見直し、再構築せざるを得ない事態になったからだ。コロナを契機に変わらざるを得なくなった。過去の延長線上に輝かしい未来はない。新しい発想、曇りなき眼で見る。これが求められる。若者にとって真骨頂の場面であり・・・
⇒ 続きは、最新号・新建ハウジング2022年5月10日号13面/「【連載】家はつくらない 心豊かな人生をつくる~石橋常行の経営哲学 第6話」に掲載しています。
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