建設業・プラント業を中心にエンジニア人材派遣を手掛けるコプロ・エンジニアード(名古屋市)はこのほど、同社に所属する全国の建設エンジニアを対象に実施した、2021年のコロナ禍での働き方への影響に関する調査結果を発表した。回答者は男女478人。調査期間は1月24日~2月10日。
施工管理者に新型コロナの感染拡大が工事に与えた影響を聞いたところ、「資材の入手が困難になった」(38.9%)が最も多く、前回調査から12.4ポイント増加した。一方、前回トップだった「工事の進捗の遅れ」(32.0%)は9.3ポイント減少、「予定されていた工事の延期(起工の遅れ)」(20.8%)は11.5ポイント減少、「現場の一時的な封鎖(休業)」(13.5%)は8.0ポイント減少していることがわかった(下グラフ)。
このことから同社は、2021年はコロナ禍で世界的なサプライチェーンの停滞が見られたため、資材不足が発生し「資材入手が困難になった」現場が増えたと考察。一方、前年に比べて感染対策が充実・徹底されたこと、感染拡大の影響を最小限に抑える工夫が各現場でとられたことなどにより、工事の進捗の遅れなどの影響が少なくなったと考えられるとした。
自由回答で新型コロナの感染拡大で苦労したことを聞いたところ、「自身の感染への不安」「コミュニケーションの困難」「マスク着用の負担(特に夏場の熱中症のリスク増加)」「健康管理などの負担の増加」「工事の遅延・資材調達の遅延」などの回答が挙げられた。
施工管理者の他、CADオペレーターなども含めた同社の派遣エンジニアに新型コロナウイルスの感染拡大による2021年の働き方等への影響を聞いたところ、「働き方に影響があった」と回答したのは60.9%で、前回調査(2021年1月)の51.3%から9.6ポイント増加。具体的な影響として最も多かったのが「PCR検査または抗体検査を受けた」(49.1%)で、「オンラインで打ち合わせをした」(38.5%)、「在宅勤務をした」(36.4%)、「一時的な出勤停止をした」(21.6%)と続いた。
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