経済産業省は4月13日から、カーボン・クレジットの位置づけの明確化やカーボン・クレジット市場の創設の具体化などを盛り込んだ報告書案(カーボン・クレジット・レポート案)に対するパブリックコメントの募集を開始した。締め切りは5月13日。
同レポート案は、「カーボンニュートラルの実現に向けたカーボン・クレジットの適切な活用のための環境整備に関する検討会」が、2021年12月から行った議論や業種別意見ヒアリング等をまとめたもの。
レポート案はカーボン・クレジットの課題として、▽多くのクレジットのうち、何を調達すればよいか判断しがたいという声が存在、▽クレジット活用の方法が十分に整理されていない、▽現行インベントリに基づくクレジットだけでは、新技術や自然由来の除去クレジット等、カーボン・クレジット創出という形での推進ができない、▽日常生活での低炭素活動にカーボン・クレジット創出の素地がない、▽クレジット価格が、明示的カーボンプライスとして十分に機能していない――などを挙げた。
その上で、取り組みの方向性と具体策として、①カーボン・クレジットの多様性を踏まえた、活用の道筋の明確化、②カーボン・クレジットの多様性を踏まえた、情報開示の推進、③NDCの達成に資するカーボン・クレジットの創出拡大、④J―クレジット制度によらない炭素吸収系・炭素除去系クレジットの創出拡大、⑤カーボン・クレジットを活用した製品・サービス・イベントによる行動変容の促進、⑥「カーボン・クレジット市場」の創設――などを盛り込んでいる。
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