大東建託(東京都港区)は5月2日から、ZEH Oriented標準の賃貸住宅新商品「NEW RiSE(ニューライズ)」の販売を開始した。新設された「断熱等性能等級5」「一次エネルギー消費量等級6」の性能で、太陽光発電システムを設置しなくてもZEH対応可能なZEH Orientedを採用。オプションで太陽光パネル、ホームセキュリティー、宅配BOXの設置など、オーナーや入居者の様々なニーズへの対応を可能としている。同社が4月26日にリモート開催した記者会見で、商品開発部の峠坂滋彦部長は、「入居者が意識せずSDGsに参加できる」と説明。環境性や防犯性などに配慮することで「オーナーに高い事業性や安定性をもたらしたい」とした。
同商品は木造2×4工法2階建てのメゾネットタイプ(1階1LDK・2階2LDK)で、主に2人世帯の入居を想定。南側玄関タイプと北側玄関タイプがあり、それぞれ異なる間取りを採用している。1階はバルコニーとサンルームの2つの間取りプランがある。敷地形状などに合わせて間取りプランを選択可能としている。
同商品を2人世帯対象とした理由として峠坂部長は、夫婦のみ世帯が2025年には1120万世帯まで増加(2015年10758世帯)するとした国の推計を紹介。その後も夫婦のみ世帯の割合は上昇傾向が続くことが、開発の背景にあると説明した。
また、オーナーはオプションで太陽光発電システムを設置できるが、同社のZEH賃貸集合住宅は、同社オリジナルの「低圧一括受電システム」を採用。低圧での電力受電、余剰電力の売電、各住戸での太陽光発電電力の自家消費などを、電力会社との間で一括して行う仕組みで、グループ会社の大東建託パートナーズが所有する太陽光発電システムを設置することで運営する。オーナーにはシステム使用料(固定額)を35年間継続して支払うため事業性向上にもつながるとしている。
峠坂部長は「2050年に当社グループ建物に入居中のCO2排出ゼロを目指しており、社会的責任を果たしていきたい」などとしている。
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