自分が得意なことを一つ決める。それを「自分が一番」と言えるまで突き詰める。そしてそれを伝える。発信する。今回お伝えしたいことは、短くまとめるとこんなことです。
[1]本質から考える工務店経営1 コストダウンの本質
[2]本質から考える工務店経営2 素ラーメンをつくる
[3]本質から考える工務店経営3売れる素ラーメンの作り方
自分が比較的得意なことが見つかったら、次は自分の商圏で一番になるまでそれを突き詰める。
「地域で一番」と言われても、どこまで出来ていれば一番なのか?という問いに関しては、基準は自分の主観でかまいません。自分自身が、確信できれば大丈夫です。まわりを見渡して「俺より出来ているヤツはいない」と確信できれば良い。
そうしたら、次にやることは自分が一番であることをまわりに宣言することです。
ポイントは、何が何でも一番になること。
私は若い頃に営業をやっていましたが、そのときからの実感です。 営業パーソンで評価の対象になるのは、一番だけです。実際には一番・二番・三番のひとがいるでしょう。しかし、当事者以外の人間にとっては、一番とその他大勢しかいないのです。
たとえばアメリカでは、自動車業界であればGM、小売業界であればウォルマート、宅配便ならUPSというふうに、突出した大企業が一社あって、市場に対して圧倒的な力を持っています。
実は日本は世界でも珍しく、ひとつの業界内での独占的な企業の占有を許していません。自動車業界ならトヨタのシェアは圧倒的ではありますが、日産もあればホンダもマツダも選択肢として存在していて、けっして一社独占状態ではありません。家電製品でも、小売業でも、それぞれに特色のある何社かがしっかり競合していて群雄割拠の状態が続いています。
その業界や商品に対していくばくかの知識があれば、一社独占状態で選びようがない状態よりも、自分の必要性や好みに応じて豊富な選択肢があることは、豊かさ以外の何ものでもないでしょう。
しかし、その業界についてそんなに詳しくもなく、異なった商品を全く同じ条件で比較できるような一定のスペックもない場合はどうでしょう。
土地という相場はあっても定価がない、すべてが一点ものの商品がセットになっている住宅という商品の場合は、選択肢が無数にあるようで地域と予算は限定されていて、お客様が納得のできる選択をするのは、容易なことではありません。
しかも、購入の機会は大抵一度きり、価格は生涯最大規模なのです。そんな中で途方に暮れるお客様は、何かの手がかりを必要とします。
そんなときに、何かにおいて「一番」であるというのは、ひとつの手がかりになり得るのです。
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