住友林業(東京都千代田区)は4月22日、優れた断熱性能や高性能な設備機器、大容量太陽光発電システムなどの創エネルギー機器を駆使した「LCCM住宅」を発売した。同社の環境フラッグシップモデルとして位置付ける。本体価格は3.3m2あたり103万円(税込み)。年間受注目標は100棟。
LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅は、建設時・居住時・解体時の省CO2と、太陽光発電などを利用した再生エネルギーの創出により、住宅のライフサイクル全体でCO2収支をマイナスにする住宅。同社の「LCCM住宅」は、構造をつくるビッグコラムと軸柱に国産ヒノキ、梁にカラマツを活用。国内林業の活性化に貢献するとともに、乾燥工程でバイオマス燃料を用いることで、より多くのCO2排出量削減につなげる。
また、優れた耐震性、耐久性を発揮する同社独自の「BF(ビッグフレーム)構法」は、幅560mmのビッグコラム(大断面集成柱)とメタルタッチ接合で構造躯体を強靭化する。モデルプランで試算した炭素固定量は、CO2換算で1棟あたり約18t-CO2となり、同社の戸建て注文住宅の年間販売棟数で算出すると約2600ha分に相当する。同構法は、スケルトン・インフィルの設計が可能で、ライフステージの変化に柔軟に対応。建設、改修、解体時のトータルでCO2排出量を削減し、太陽光発電による再生エネルギー活用、光と熱をコントロールするパッシブデザインでLCCMを実現する。
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