全米住宅建設業協会(National Association of Home Builders)がこのほど発表した2022年第1四半期の「NAHB/Westlake Royal Remodeling Market Index (RMI)」は86ポイントで、前年同期比で横ばいだった。米リフォーム業者の景況感が「良好」で安定していることが示されている。
「NAHB/Westlake Royal Remodeling Market Index (RMI)」は、米リフォーム業者の景況感を表す指標。「大規模プロジェクト(5万米ドル、約646万円以上)の現況」、「中規模プロジェクト(2万~5万米ドル、約259万~646万円)の現況」、「小規模プロジェクト(2万米ドル、約259万円以下)の現況」、「問い合わせとリード(見込み客)の量」、「未処理の案件の量」の五つの項目に対する業者の評価が基準となる。
指標は0〜100の数値で表され、50を上回る場合は、業者の景況感が良好であると判断される。2020年に改善・再設計された指標であるため、季節調整用のデータが十分に収拾されておらず、各年同期の数値と比較する必要がある。
RMIは前年同期比では横ばいだったが、2020年同期比では38ポイントの大幅なプラス。特に、「問い合わせとリード(見込み客)の量」と「未処理の案件の量」の2項目の平均から算出される「未来兆候指数(Future Indicators Index)」の上昇が著しく、43ポイント(39から82)も上昇している。
RMIはコロナ禍による住宅・リフォーム需要の高騰を受け、2020年の第2四半期から73〜87ポイントの高水準で推移しており、米リフォーム市場の堅調の傾向にある。
2022年第1四半期のRMIについて、全米住宅建設業協会のチーフエコノミスト、ロバート・ディーツ氏は「86ポイントのRMIはリフォーム業者の心情が良好であることを示しており、2022年のリフォーム市場が緩やかに成長するという協会の予測と一致している」と述べながらも、「しかしながら、金利上昇と資材価格の高騰は、リフォーム業界と住宅業界全体にとって大きな逆風となっている」と懸念をにじませた。
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