「リノベ大工」の独特な手法
村田さんは福岡県の大牟田で活躍する「リノベ大工」だ。店舗や住宅を対象に、さまざまなリノベーションを設計施工で手掛ける売れっ子だ。村田さんは木工事のほか、各種の仕上げ工事などの技能を備えた多能工でもあり、設備工事を除く多くの仕事をみずから手掛ける。DIYサポートの経験も豊富でDIYを組み込みながらも素人臭さを感じさせない完成度の高い空間に仕上げることに長けている。
村田さんの特徴の1つが図面を描かないこと。着工前に用意するのは空間イメージやポイントとなる部分の仕様などをまとめたスケッチのみ。空間の細部については現場を進めるなかで発想され、決められる。村田さんは多くの工種をこなすため、新旧の素材が出会い、新しい関係性が生まれる瞬間に立ち会うことになる。偶然に生み出される無数の関係性を取捨選択しながら絵を描くように空間を仕上げていく。
もう1つの村田さんの特徴が・・・・・
【残り3251文字、表1点、写真28点など】
この記事は、『新建ハウジング別冊・プラスワン2019年12月号/木造施設がひらく工務店の生き残る道』(2019年11月30日発行)P.38~43に掲載しています。
Pages: 1 2
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。