今回は賃貸住宅におけるリフォーム(リノベーション)事例を紹介する。
住まい手と建物の管理者を兼ねた立場から、実験的なリノベーションに関わった感想を聞いた。
※この記事は、新建ハウジング・プラスワンの人気企画「住まい手に聞くリフォームの本音」(2019年12月号掲載)をデジタル配信用に再編集したものです。
今回取材した新高砂マンションは福岡市の中心に建つ7階建てのマンション。その505号室には本田悠人さんという20代の男性が暮らす。本田さんは同マンションを管理する福岡市のスペースRデザインの社員でもある。同社はマンション管理のほか、賃貸住宅を中心としたリノベーション設計やコンサルティング、リーシングを行うユニークな業態の会社。本田さんはリノベーション設計を主に担当している。
同社はマンション管理の一環として、住人コミュニティの形成に力を入れており、住戸のリノベーションや住人参加によるイベントやワークショップなどの取り組みを行っている。その一環として、同マンションの空き部屋を本田さんの住まいとしてリノベーションする企画が持ち上がった。マンションリノベーションにDIYを効果的に組み込む手法を探り、工期中にDIYワークショップなどを実施し、住人や入居検討者とコミュニケーションを図るのが狙いだ。
リノベーションの対象となったのは、倉庫として使われていた45m2の部屋。リノベーション設計は本田さんに一任された。設計を本職とする本田さんだが、DIYを適切に組み込み、自分にとって暮らしやすい部屋とするには、相談相手が必要だと感じた。そのとき思い浮かんだのが、建築/デザインmurataの村田仁さんだった。
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