厳しさを増す住宅市場で、自分らしく生き残ることを模索する2022 年の「小さな工務店のためのブランディング講座」。
今回は、ルーツから今に至るまでの過程、つまり「ヒストリー」をブランドにつなげることを考えてみましょう。
ヒストリーで共感を生む
今回は、ブランディングの3つのポイントの2つめ、「ヒストリー」に関して解説します。
課題解決の過程に、ひとは共感する
前回、ブランドの「根っこ」となるルーツの話をしましたが、そうして張った根から茎が伸びて花が咲くまでの過程もブランディングにはとても重要なポイントになってきます。起業(または事業継承)して順風満帆な経営になることは稀で、誰もが少なからず困難にぶつかったことがあると思います。そのとき、その課題をどう解決したのか、どうやってピンチを脱したのか。そのひとのポリシーが一番現れる部分だと思います。
これは次回お話をする「ビリーフ」にも絡みますが、課題解決において譲れないものがあるかないかで、確固たるブランドになるかならないかが決まるといっても過言ではありません。
例えば「脱炭素時代にふさわしい、環境に配慮した家」という理想を掲げ、スタッフも採用して工務店を起業したが、自分たちがいいと思っていた家を欲しいと思っているひとがこのエリアにはほとんどいなかった、とします。
そのとき、「安易に市場に迎合して流行の売れる家をつくることにした」か、「伝え方が間違っていないかを検証して、自分たちの想いが伝わるようなコミュニケーションをやることでその危機を脱した」かでは、共感の度合いがかなり変わってくることは、容易に想像できるのではないかと思います。
あるいは・・・・・
続きは、最新号『新建ハウジング4月20日号 13面』に掲載しています。
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