今回は熊本県玉名郡にある稲葉製材住宅を紹介する。10年前に現在の専務である今村俊史さんが入社してから家づくりの手法をがらっと変えた。勢いのある工務店だ。
稲葉製材住宅は製材業を中心とした会社として1961年に創業。現在の稲葉俊一社長に代替わりする1995年に製材業は廃業して住宅建設を中心とした工務店業に移行した。
当時、同社は稲葉さんとその妹である女性社員の2名で運営しており、純和風の住宅を得意としていた。そこから住宅業界の性能志向に合わせてスーパーウォール工法を採用するようになる。そして10年前に専務の今村俊史さんが入社。そこから同社の家づくりが変わり始める。
家づくりのあり方を変える
今村さんは女性社員の息子で社長の甥。高校卒業後、愛知県で鉄鋼とアパレル業界で働き、24歳のときに地元に戻って同社で働くようになった。最初は稲葉さんと現場を回り、職人の手元として作業の手伝いをしながら現場監督の仕事を覚えた。その傍らで書籍やインターネットで情報収集をして専門知識を体得。2~3年後にはリフォームなどを任されるようになった。
同じころに今村さんは営業面での提案も行った。同社はこれまで営業らしい営業はしていなかったが、ロゴを変更してパンフレットを刷新。道路看板を出すなど発信を始めた。「最初のころは工事の手伝いや建て主との応対に苦労したが、自分で判断して動ける仕事なので、すぐにのめり込んだ」と今村さんは振り返る。
入社5年を過ぎたころには今村さんを中心とした新しい家づくりの体制が出来上がった。建物も和風住宅とは・・・・・
この記事は最新号『新建ハウジング4月10日号』8₋9面に掲載しています。
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