浜松建設(長崎県諫早市)は、大分県日田市にある築147年の古民家をリノベーションし、個人・企業がコワーキングスペースや宿泊施設として利用できる新たな拠点「郷雲go-un(ごううん)」として完成させた。運営も自社で行いながら、居場所や働き方などを柔軟に選択できる「未来のライフスタイル」を発信。コロナ禍における新しい価値観として、テレワークとオフィスワークを融合した“ハイブリッドワーク”も提案する。
木造2階建て・延べ床面積430m2の古民家をリノベーションした郷雲は、企画から設計までを浜松建設が手がけた。施工については、自社の社員大工を現地に派遣して行うことも可能だったが、あえて材木屋を通じてつながった地元の職人たちに依頼したという。その理由について同社社長の濵松和夫さんは「地域の資産である古民家を、地域の気候風土を知り尽くす地域の職人たちが手がける地産地建の形が原理原則で、それは域内経済を循環させることにもつながる」と語る。
「空き家バンク」で物件購入
長崎県諫早市の浜松建設が、大分県日田市で古民家をリノベーションしたコワーキング・宿泊施設を整備・運営することになったきっかけは、日田市の原田啓介市長が、同社が長崎県内で取り組んできた古民家再生やホテル運営の事例を視察したこと。古民家も含めて「空き家バンク」事業などを通じてストックの利活用促進を図ろうと考えていた原田市長が、同社の取り組みに共感し、誘致したという。・・・・
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