帝国データバンク(東京都港区)はこのほど、全国2万4561社を対象に実施した「ロシア・ウクライナ情勢に対する企業の意識調査」の結果を発表した。有効回答企業数は1万1765社。ロシア・ウクライナ情勢が自社の業績に「マイナスの影響がある」と見込む企業は約半数の50.3%にのぼった。また、「今後マイナスの影響がある」と見込む企業は、木材不足を懸念する「木造建築工事」(41.3%)や「包装用品卸売」(40.6%)などで特に多く、幅広い業界にマイナスの影響が拡大する恐れがあるとしている。
「マイナスの影響がある」と答えた企業のうち、「既にマイナスの影響がある」は21.9%、「今後マイナスの影響がある」は28.3%だった。既にマイナスの影響が出ているのは、ガソリンスタンドやプロパンガス小売などの「燃料小売」(77.6%)、「石油卸売」(71.2%)などで、原油や天然ガスなどに関連した業種で7割以上の企業が悪影響を受けていることがわかった。
「影響はない」は28.1%、影響について「分からない」は20.7%だった。「プラスの影響がある」と見込む企業は0.9%で、「小麦の消費が減り、米の消費が増えればプラス」(米麦卸売)、「ロシア製品との競合がなくなる」(一般製材)といった声があがった。
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